今回は、ベランダの床にひび割れが多いので心配との事で、お伺いさせていただきました。
確かに現場に行ってみると、無数のひび割れがありました。
ただ、このベランダの下にはお部屋があるのですが、雨漏りはしていないようです。
しかし、このまま放置しておくのも不安なので、まずは図面を見させていただきました。
仕様書も残っていたので見てみると、デッキプレートにモルタル防水との記載がありました。
モルタル防水とは、主にモルタル仕上げによって防水を行う施工をいいます。
下地調整から始まり、何層かに分けて重ね塗りしていきます。
ただし、ひび割れによって一番下の層まで浸水することで雨漏りにつながる可能性はあります。
また、ひび割れの原因は、近くに線路があり電車が通る際の振動が日々起こっていることと、
長年の間に地震もあり、またモルタル自体の乾燥収縮によるものなどが考えられます。
未だに、雨漏りが起こっていないのは、下の層までひび割れの影響が出ていない事だと思われます。
現に下の写真では、下の部屋に雨漏りが発生して、ご自身でコーキング材にてヒビ割れ補修をされたそうです。
それにより、現在は雨漏りが止まっているとのこと。
雨漏りしていない箇所でも、経年劣化もあることなので早めの対処が必要です。
方法としては、ひび割れ補修をして、新規に防水の工法を幾つか考えて
ご提案となります。