朝晩が少しずつ涼しくなり、秋の気配が感じられるようになってきましたね。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、皆さまもどうぞご自愛ください。
さて、今回は**「地震に備えて、屋根を軽くしたい」というお客様からのご要望にお応えし、日本瓦屋根からガルバリウム鋼板製屋根**への葺き替え工事を行った施工事例をご紹介いたします。
もともと、お客様は以前から耐震補強に関心をお持ちで、「まずは屋根の軽量化から」と考えられていたとのこと。
家の中でも特に重さのある“屋根”は、地震の際に建物へかかる負担を大きく左右する要素のひとつです。
今回の工事は、そんなお客様の「将来を見据えた大切なお住まいへの想い」にしっかりと寄り添う、屋根の全面リフォームとなりました。
【屋根の重さの違い、どのくらい?】
日本瓦屋根は、見た目にも重厚で風格がありますが、その重さもまた“重厚”。
屋根の大きさや形状によって差はありますが、一般的な重さを比較してみると…
| 屋根材 | 重量(1㎡あたり) |
|---|---|
| 日本瓦 | 約46kg |
| ガルバリウム鋼板 | 約6kg |
なんと、ガルバリウム鋼板は日本瓦の約1/8の軽さなのです。
耐震性という観点だけで見ると、やはり「軽い屋根」は大きなアドバンテージになります。
屋根が軽ければ、建物の重心が下がり、揺れによるダメージが少なくなるからです。
【工程①:日本瓦の撤去と下地確認】
まずは既存の日本瓦をすべて取り外します。
この作業では、屋根の上での作業が中心となるため、落下防止・安全対策を万全に行いながら、慎重かつスピーディーに進めていきます。
瓦を取り外すと、下地の様子が見えてきます。
下地(野地板)の状態によっては補修や張り替えが必要になる場合もあり、**「屋根は見えない場所こそが重要」**と言える工程です。
【工程②:防水シート(ルーフィング)の設置】
下地の点検・必要な補修を行った後は、**防水シート(アスファルトルーフィング)**を敷き詰めていきます。
この防水シートは、雨漏りを防ぐための重要な層で、屋根材の下でしっかりと雨水をブロックする役割を果たしています。
見えない部分ではありますが、屋根の“防水性能”を左右する最も重要な工程です。
【工程③:ガルバリウム鋼板の葺き替え工事】
そしていよいよ、ガルバリウム鋼板製の屋根材を丁寧に取り付けていきます。
ガルバリウム鋼板は、サビに強く、軽量ながらも高い耐久性を持っており、30年以上の寿命が期待できる素材として注目されています。
また、スッキリとしたモダンな見た目は、和風住宅にも洋風住宅にもよく馴染みます。
今回も、重厚だった日本瓦から一転して、シャープで軽やかな外観に生まれ変わりました。
【瓦?カラーベスト?ガルバリウム?屋根材選びのポイント】
屋根材はどれが「良い・悪い」というわけではなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 屋根材 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 日本瓦 | 高級感・断熱性・耐久性◎ | 重量があり耐震性に注意 |
| カラーベスト | 軽量・価格が比較的安価 | 経年劣化しやすい・塗装メンテが必要 |
| ガルバリウム鋼板 | 超軽量・耐久性高・施工が早い | 金属音が気になる方も(対策可能) |
今回のお客様のように、**「耐震性を優先したい」**という方には、やはりガルバリウム鋼板が有力な選択肢となります。
【補強は屋根だけじゃない?家全体を見た耐震対策】
耐震補強というと、どうしても「壁の補強」や「基礎の補強」をイメージされるかもしれませんが、実は屋根材の重さを軽くすることも、立派な耐震対策の一つなんです。
もちろん、建物の構造や間取りによっては、壁の位置や強度なども耐震性能に影響します。
今回のように、屋根の軽量化から始めることで、今後の耐震リフォームにも有利に働くケースは多々あります。
今回の屋根リフォームは、「地震が来た時に備えて、屋根を軽くしたい」というお客様の想いを叶える工事でした。
施工後は、屋根の見た目がスッキリしただけでなく、家全体のバランスが良くなり、より安全・安心な住まいへと変化しました。
「日本瓦がそろそろ古くなってきたな…」
「地震に備えて、家の耐震性を上げたい」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
お住まいの状況に合わせて、最適な屋根材やリフォーム内容をご提案いたします!














