折板屋根を支える鉄骨部分には赤錆が広範囲に発生していました。
鉄は空気中の酸素と水分に触れることで錆が発生します。
特に「赤錆」は鉄そのものを腐食させる性質があり、放置すると強度低下や穴あきなどの深刻な劣化につながります。
早めの補修と定期的な塗装メンテナンスが重要です。
さらに調査を進めると、一部ではビスが抜けてしまった箇所があり、その周辺のコーキング材も劣化していました。
コーキング(シーリング)とは、建材同士の隙間を埋めて防水性を確保するための材料です。
しかし紫外線や風雨の影響を受け続けることで硬化やひび割れが発生し、剥がれや穴あきが生じることがあります。
このような状態になると、隙間から雨水が侵入しやすくなり、雨漏りの原因となります。
作業は安全確保のため、梯子タイプの簡易仮設足場を設置して行いました。
高所作業では安全対策を徹底しながら、細部までしっかり補修を進めていきます。
まずは鉄骨部分のケレン作業を行います。
ケレンとは、ヤスリや電動工具を使用して鉄部のサビや汚れ、古くなった塗膜を除去する下地処理作業のことです。
塗装工事では非常に重要な工程で、下地処理が不十分なまま塗装を行うと、塗膜の剥がれや早期劣化につながる可能性があります。
塗料の密着性を高めるためにも、丁寧なケレン作業が欠かせません。
ケレン作業後は、抜けていたビス穴部分へコーキング材を充填し、補修を行ったうえでビスを固定していきます。
また、劣化していた継ぎ目部分についても新しいコーキング材で補修しました。
雨水の侵入経路となる隙間をしっかり塞ぐことで、防水性能の向上を図ります。
コーキング工事を行う前には、周囲の笠木部分へシーリング材が付着しないようテープ養生を行いました。
その後、鉄骨部分には錆止め塗料を塗布します。
錆止め塗装は金属部分を保護し、新たな錆の発生を抑制するための重要な工程です。
コーキング材を施工する前には、専用の下塗り材であるプライマーを塗布します。
プライマーにはコーキング材の接着力を高める役割があり、長期間にわたって防水性能を維持するために欠かせません。
見えなくなる部分ですが、施工品質を左右する大切な工程です。
補修作業完了後は、表面を防水性に優れたウレタン樹脂塗料で仕上げていきます。
ローラーを使用しながら手作業で丁寧に塗装を行い、塗りムラが発生しないよう均一に施工しました。
南面のパラペット笠木部分のコーキング補修および塗装工事が無事完了しました。
見た目が綺麗になるだけでなく、防水性能も向上し、雨漏りリスクの低減につながります。
パラペット笠木は屋上や陸屋根の外周部に設置されている仕上げ材で、建物を雨水から守る重要な役割を担っています。しかし常に雨風や紫外線の影響を受けるため、劣化が進みやすい箇所でもあります。
また、笠木やシーリング部分の劣化は、普段なかなか気付きにくいものです。
そのため、少なくとも10年に一度を目安に専門業者による点検を受けることをおすすめします。
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