先日、静岡県沼津市にお住まいのお客様から、「ベランダから雨漏りしているようだ」とのご相談をいただきました。
お住まいを拝見すると、長年の雨風により、建物の一部に雨水が浸入している形跡がありました。
雨漏りは気づかないうちに建物内部の構造材を傷めるおそれがあり、放置すると大規模な修繕が必要になることも。
今回はお客様と相談のうえ、雨漏りを完全に止めることを最優先に、的確な修繕工事を行いました。
調査の結果、雨漏りの主な原因は「笠木(かさぎ)」と呼ばれる部分の劣化でした。
笠木とは、ベランダやバルコニーの手すりや壁の上部に取り付けられているカバー材のこと。
金属製で、雨水が建物の内部へ侵入するのを防ぐ役割を担っています。
しかし年月が経つと、継ぎ目のコーキング(隙間を埋めるシーリング材)や金属自体が劣化し、そこから雨水がしみ込んでしまうことがあるのです。
現場では、過去に防水処理が施されていた跡が見られましたが、塗装の劣化や金属部品の錆びが進行しており、十分な防水効果は得られていませんでした。
笠木を一部剥がして中を確認したところ、防水シートは巻き込まれていましたが、外壁との取り合い部分に小さな隙間がありました。
ここが雨水の浸入経路になっていた可能性が高いと判断しました。
今回のケースでは、塗膜の劣化 → 錆の発生 → 雨水の侵入という悪循環が起きていました。
雨水が笠木の内部に入り込むと、そこに湿気がこもり、金属部品の錆びが進行。
釘や防水シートを傷めて、最終的には壁の中まで水が染み込んでしまっていたのです。
さらに、外壁と防水層の接合部(取り合い)からも水が入り込んでいた形跡があり、目に見えない部分でダメージが広がっていました。
沼津市は海に近く、塩害(海風による金属の腐食)の影響を受けやすい地域です。
とくにスチール製の笠木は、塩分によって通常よりも早く錆びてしまうため、定期的な塗装や点検が必須です。
今回も、塩害による劣化が工事の一因と考えられました。
修繕では、以下のような工程を丁寧に進めました
これにより、再発のリスクを大幅に抑えることができました。
雨漏りは「ある日突然」気づくことが多いトラブルですが、実は少しずつ進行していることがほとんどです。
特に金属部材が使われている部分や、風雨にさらされやすいベランダ・バルコニー周辺は、数年に一度の点検と簡単なメンテナンスで大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
今回の修繕工事では、見えにくい部分に潜んでいた劣化が原因で、雨水の侵入が起きていたことがわかりました。
笠木や防水層など、普段あまり目につかない場所こそ、早めの点検と修繕が大切です。
「最近ベランダ周辺が湿っぽい」「天井や壁にシミがある」など、気になる症状があれば、ぜひ早めにご相談ください。
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