

確かに温暖な地域では年間に数日のことですし、数時間で止んでしまうことほとんどです。積もることも滅多にありません。
「温暖な地域に住んでいるのにわざわざ付けなくても…」と思うのはもっともなことですが、ちょっと待ってください。
比較的、温暖とされる南関東でも2014年2月には2週に渡って雪が降りました。前週に降った雪が溶ける前に再度、降ったので、とんでもないくらい積もってしまうということが起こりえました(南関東でのレベルですので雪国とは比較になりません)。

いずれも雪止めをつけておけば、防げた被害なのです。奇しくも2016年1月には沖縄本島で観測史上初の降雪が確認されました。雪が滅多に降らない地域でもたまたま連続して降ってしまえばとんでもないことになるのです。
落雪被害に遭わないためにも、防ぐためにも雪止めは必ず必要になります。



雪の重みは1立方メートルで50kg~500kg!


普通に考えたら温暖な地域でここまで積もることはありませんが屋根からの落雪となるとこれ以上の重さと量のものが落下してくる可能性があるのです。

2階から落ちてきた雪は1階の屋根にぶつかると同時に自身と1階の雪を圧縮し、密度を上げます。重みも相当に増していますし、そこに硬さが加わっていると考えていいでしょう。




雪止めの設置は4つの被害と危険から貴方を守ります


過去から現在まで、落雪によって死亡した例は多数あります。


お隣さんとの距離が近い場合はその家屋や隣接する設備に被害をもたらしてしまう可能性があります。


カーポートにお車が駐車されている場合、それも被害を受ける可能性があります。

本当に雪止めをつけなくて大丈夫なのでしょうか。よく考えてみてください。例えば、たまたまご近所の方や新聞配達の方、郵便局員の方が尋ねてきたらどうでしょうか。その時にたまたま落雪してしまうことだって考えられます。


雪がそれなりに降り積もりました。屋根からもどんどん落雪しています。『雪と寒さのせいか水道水の出が悪い』、『ガス給湯器も排気口か吸気口かが雪で塞がれたためか安全装置がはたらき、停止しているので外に出てリセットしなければならない』、『降雪のためか、停電がしたり、しなかったり。エアコンも使えなくなりそうだから、用心のために石油ストーブを出しておいた。灯油がなくなってしまったので外の物置に取りに行かなければならない』
外に出ないことに越したことはないのですが、実は何かと外に出る用事が出てくるのも雪の日です。

唖然としてみてたら、また落雪があり、さらに雪山が高くなりました。一旦、お住まいの中に戻り、別の出入り口から出ようとしたもののこちらも高い雪山ができていました。別の出入り口は雪がドアに着雪しながら、積もったようで動きません。雪によって隔絶され、孤立してしまったのです。ドアへの着雪は別として、それ以外の出入り口で通行を邪魔していた雪山は雪止めがあれば、防げていたでしょう。





軒先に近い部分に付けた方が効果は高いのですが、それもよくありません。軒先部分はその下に支えるものがないので重みに弱いからです。最悪の場合、軒先が変形してしまいます。

軒先より上の柱などの構造体がある位置、外壁の真上あたりが理想とされていますが、ここに集中して横一列などにつけてしまうと、ここばかりに重みが集中してしまい、やはりよろしくありません。実際の取り付けには千鳥配置にするなどの工夫が必要です。